響の会〔清水寛二・西村高夫〕
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寄稿
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江口の陰と国栖の謡の強さ
この文章は、2009年11月7日に宝生能楽堂で行われた第20回響の会公演の感想として、高橋周一郎氏よりご寄稿頂いたものです。

響の会同人、清水寛二師・西村高夫師。
江口。国栖。仲々素晴らしい能を観せてくれた事、感謝に耐え ません。

江口のシテの身体の線の確かさ。線の中に表れいでる色。 そして艶。楷書が基本のように思えましたが、位が重いのでなく 高いものだと受けとめました。 艶の中に、にじみでる陰り。遊女の江口の君の心持をかいまみた 気がしてなりません。  キリのユウケン、確かに色は変わりま した。どう変わったといえばよいのでしょう。その一時だけ 変わったのです。江口の君の闇がその時だけ浄化されたので しょうか!   江口のシテの陰と闇。これは江口を 観能して来た中で初めて感じた事です。

面はもしかして 替の型の孫次郎でしょうか。そうでなければ申し訳ないのですが、面と曲が合っていたように思います。 もし欲を言ってしまうのを許してもらえるのでしたら、余白の部分の空間を より軽み かつ艶が 拡がるようになるのならば更に 江口の世界が拡がることでしょう。 ユウケンで変化したのはシテのみで、空間全体が変化したわけではなかったように見えたので、そこの空間の色の変化があればとも思いました。 これは次に清水師の江口を観る時の楽しみにしたいと思います。

国栖の西村師、失礼を承知で言えば西村師のイメージは、ふくよかで柔らかいというものでした。 しかし、前シテの謡の押しの強さにそれが間違いであったと気付きました。 アイとのやりとりの緊迫感。それは謡の強さがあればこその話で、二回しか観能してないので自信はありませんが、先代銕之丞師の謡が頭をよぎります。 私は、西村師の男物がもっと観たいです。自然居士を観てみたい。 後シテも面から炎がわきでている強さがありました。 もし欲を言わせてもらえば 前シテの船の谷底のイメージは浮かんだのですが、空の紫雲が 私には余り感じなかった気がしてなりません。 やはり、ワキ、アイとの やりとりの強さの方がより私に感銘を与えたのでしょう。 三役も両曲の位を創り出して来れました。 順之師の締めた中での艶の地謡。銕之丞師の濃淡の色彩の地謡。 私も、全力で観る事が出きました。

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