響の会〔清水寛二・西村高夫〕
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飯塚恵理人氏「講義報告」
飯塚恵理人氏 西村高夫先生 椙山女学園大学 国際コミュニケーション学部表現学科「能・狂言」講義報告

 椙山女学園大学国際コミュニケーション学部表現学科には「能・狂言」という講義がある。後期のみの2単位、受講生は30名前後だが、愛知県内で「能・狂言」という名前の講義は、非常に珍しいのではないかと思う。私は文化情報学部の教員なので、「兼任」で担当しているのだが、能楽研究を本業としている身なので、この講義は大変楽しい。一昨年「響の会」名古屋公演を鑑賞した我が大学の学生の大半は、この講義の受講生だった。能のビデオを鑑賞した後、その演目を観に行くというスタイルの講義だが、何年も続けていると、ビデオ鑑賞と舞台鑑賞だけでは何かが足りないと思いはじめた。学生に言わせれば、謡の文句は御経のように聞こえるし、所作が遅いというのだが、それに反論する言葉は「自分で謡ったり舞ったりするとわかるよ。」しかない。やはり実技を取り入れるのが良いのではと思った。椙山女学園大学と名古屋市生涯学習推進センターの連携講座「能楽鑑賞入門」は一昨年と昨年、私が担当したが、その中で西村先生に「羽衣」など初歩の謡曲を教えていただいた。この大学連携講座のときに、西村先生から「飯塚君は大学では能の講義をしていないの?」と尋ねていただいたので、椙山の講義のことを話した。「必要ならばお手伝いするよ。」とのお言葉を頂き、大変有難く思い、12月7日の講義をお願いした。結婚式のときによく謡われる《高砂》の待謡を1回の講義で教えていただければと心積もりし、「友達の結婚式に《高砂》を謡おう」という講義タイトルにして、学内で宣伝した。昨年の「響の会」を観に行った四年生が、単位とは関係無しに受講したいと言ってきてくれたのは嬉しかった。

 第1回は《高砂》の「待謡」を3グループに分かれて練習した。結構声が出ているし、いつもの講義よりも楽しそうだなあと思った。この日に、「どうせ教えるのならば、1回では中途半端だから、1月にも来てあげるよ。」と先生におっしゃって頂けたので、1月11日と18日にもお願いした。11日には少し広めの和室を取ることが出来たので、前回の「高砂」の待謡と「羽衣」のクセの前半の稽古に加えて、仕舞の構えについて教えて頂いた。実技となると、若い学生のほうが覚えは早い。構えは私が一番格好悪かった。18日は仕上げとして「高砂」待謡と「羽衣」のクセに加えて、「猩々」の仕舞の型を稽古した。学生たちはとても楽しんでやっていたと思う。

 これら3回の講義についての無記名アンケートは、別紙の通りでとても評判がよかった。「能・狂言」の講義は大学の講義の枠組みとしては「日本文学」の中に入るが、「能」を理解するためにはやはり「実技」の稽古が必要でかつ有効だと言えるだろう。「謡ったり舞ったりしていると、全然眠くないんですね。」というのは、私に寄せられた学生の一感想だが、素直な感想だと思う。お忙しい中、ボランティアで名古屋までいらっしゃってくださった西村先生に心より感謝したい。ボランティアではなく、いつかはちゃんとした謝金をお支払いしたいのだが.....西村先生が謡曲・仕舞の稽古用に謡ってくださった模範謡は、飯塚研究室ホームページ「恵理人の小屋」から配信している。こちらも大変魅力的なので、ぜひ聞いていただければと思う。
(いいづかえりと・椙山女学園大学文化情報学部助教授)
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