響の会〔清水寛二・西村高夫〕
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●2008年04月
〔'08/04/27〕三夜連続の青ロマン 珍子木工 【156】

 今日は9時から地元の謡曲連盟のお稽古。一人新人来る。例によって〈鶴亀〉から始める。こちらも新鮮、緊張。自分の謡が以前より上達しているのか?
 筋の良い人でよかった。最初の上歌まで行く。仕舞も。みんなにも「構え」と「運び」。そして「サシコミ・ヒラキ」。肩の力を抜いて・・・。

 午後、溜まっていた手紙類と、来月24日の清門会(私のお弟子さんたちの発表会。於 銕仙会、能〈誓願寺〉、〈蝉丸〉、〈岩船〉ほか。入場無料です)の番組を出しに、自転車で座間郵便局へ。もう一月切ってるので、番組をとりあえずシテ方・囃子方・ワキ方・狂言方の先生方へ。すみません遅くなって。

 今日は電車に乗らず。(少し元気になったのか、この2週間は毎日出かけていた。でも結構家にもいたような。)昨日まで4日間は帰りロマンスカー。水曜日から3日間は地下鉄千代田線からの青い新型ロマンスカー。3月15日から地下鉄乗り入れ大手町発ができて、本数は少ないのだが私はちょうど夜の帰りに助かっている。

 水曜日は青山能。私は仕舞〈当麻〉の地謡。短いけれど厳しかったね。能は長山桂三君の〈善界〉。まだお酒飲んでないし、打上げをパスして表参道21:45発の青ロマン。表参道を出るとずっと停まらず、次は町田(あとは各停で3駅)。代々木上原で一旦停止する時、向かいのホームの急行を見ると満員。ああ、ああやってたって帰らねばならないところを助かってるな。

 木曜日は青山の稽古日。舞台も近いのでつい時間が過ぎて、21:45発にギリギリ。もうホームに停まっていた。

 金曜日は銀行のお稽古。いつもは水曜日なのだけれども、この前、熱で休んだ分の稽古。これは霞ヶ関20:38発。またギリギリ。しかし、美味い具合の時間に設定していただいた。以前は新宿廻りで帰っていたが、座れる電車を待つと結構遅くなっていた。
 この日昼過ぎに市役所の方々うちにみえる。この秋の座間ふるさと祭り前夜祭の能の催しの件。応接間もないので濡れ縁にて花を見ながら。11月1日、ハーモニーホールの大きい方。さて予算も少ないがどんな曲をやろうか。

 土曜日は早稲田の学生たちの稽古。新入生にはお目にかかれず。たくさん入ってね。そして、さあまた一年間厳しい稽古を!? 帰りは新宿から旧型ロマンスカー。混んだ急行電車ではなかなか謡の稽古?が出来ないので。この日の帰りは、〈岩船〉の稽古。

 《そういえば》うちのすぐそばの小田急線相武台前―座間間の線路脇の桜並木をバックに新型青ロマンスカーが走っている写真が、今月号の「鉄道ジャーナル」に出ている。
踏み切りあたりの桜並木も葉桜、濃くなって、緑陰。花の芥。八重の花びらがどこからか飛んでくる。
 うちの庭の蕗はもう何回か食べている。昨日はニラを摘んだ。味噌汁に。これは別に育てているわけではないけれどなんだか生えている。三つ葉にもお世話になっている。山椒はなかなかうまく育たないが昨日は散らし寿司に。

 《そういえば》この前の〈野守〉の時、塚の作り物に使ったサカキにはまだ花がたくさんあって、しかも前日雨だったから湿気を含んでいたし、舞台で作り物の近くに回って行くと花の香りがずいぶんした。脇正の前列の人にも聞こえたかしら? 後で持って出る鏡は正面の人でないとズバッと見る時がないね。脇正の人に申し訳ないが、印象がずんぶん違うかもしれない。

 《実は・・・》先週また夜中に熱が出た。火曜日の3時ごろだったか、38℃ちょっと有った。朝起きてご飯を食べている頃には7℃以下になったので、「あれ、知恵熱かな?」。

 月曜日は午後多田富雄先生宅にお邪魔して娘の病院のお礼に(かみさんと3人で)。救急病院で七転八倒の痛みなかなか直らず、日大光が丘病院を紹介していただき、結局1ヶ月ほど入院はしたが、よく診ていただいて今は普通にやっている。
 かみさんは部屋の中のイコンや仏頭など色々なもの興味を持って、質問。先生の著書「私のガラクタ美術館」(朝日新聞社2000年発行)を頂戴して帰る。(この中には先生所蔵の「邯鄲男」も出ている。私がこの前〈歌占〉で使ったのは
 銕仙会所蔵の河内作とある邯鄲男。〈歌占〉は普通面をかけない直面(ひためん)だが「邯鄲男にも」となっていて、今回は掛けてみた。大鼓の国川さんは「やっぱり直面がいいんじゃないの」とおっしゃっていたけれど、ご覧になった方々はどうだったろう。)
 先生ご夫妻もこの前の国立での〈歌占〉を見に来てくださったが「あれをきちんと面白くやるのは名人ですね。今回のはまあたいていの出来ですね。」 御意! 「少し忙しすぎるのでは? 沈思黙考も必要ですよ。」 御意!

 その熱が出て寝床でまたうなっていた。謡が出てくるのだ、しかもエンドレス。どうも〈三井寺〉の鐘之段らしい。なかなか終わらない、すぐ元に戻ってる。
 日曜日に観世流小鼓の会で一調(謡一人と鼓一人での演奏。替手を打ってくる)の〈鐘之段〉をやったばかり。ずいぶん緊張してたんだよ。しかも〈遊行柳〉の舞囃子まで舞わせてもらって。ありがとうございました。先代豊好師と敷村鉄雄師追善の催し。敷村先生にはずいぶんお世話になった。お酒を飲んだ後の「♪何がなんだか、わっからないのよ・・・。」がお得意。朝9時からの稽古能にいらっしゃる時にもその声が聞こえる時も。

 ああ、冷蔵庫にビールが2月以来冬眠している。いつごろお目覚めかな?

〔'08/04/13〕昨日も昼寝、今日も昼寝 ハックショーン 【155】

 きのうはお昼を食べるのも忘れて昼寝、今日はちゃんと昼を食べてから昼寝。
 夕方、起きだしてからかみさんと散歩へ。

 昨日は、谷戸山公園へ。久し振りに水鳥の池から、奥の木道を通って森の学校へ。ちょっと長い距離が歩けるようになった。
 水鳥の池の脇の藪にウグイス発見。谷渡りの声を聞く。
 奥の木道を通って行けば、少しばかり深山幽谷の雰囲気。深呼吸。
 タラノメ発見すれど、ここは公園なり、しかも手が届かず、香りを想像して帰る。

 今日は、かにが沢公園を通って、駅前まで買い物に。けっこう桜が枝先に残っている。豚ロース3枚とキャベツ、明日の朝用にベーコンとパン、そして洗剤。だんだん歩く早さが遅れなくなってきた。少し前はだんだん遅れて「ゆっくり歩いてくれ!」 まあ、もう少し。

 今夜はトンカツ! 私はキャベツきざみ係。(昨日の晩御飯は筍ご飯。私は昆布をハサミで細かく切る係。)しかし、たった4枚刻むだけで、息がハアハア。本当に集中力いるからね・・・。「幅が1/3になったらもっとおいしいわね!」
 この前、町田でデパートの中の豚カツ屋に入ったら、冷凍の物をあげているのか美味くなかったので今日は食べなおし。やっぱりさっくりとして肉も美味い。
 ついでにアケビのツルの新芽をてんぷらに。ちょい苦、珍味。

 多田先生の記事が毎日新聞の11日付で、先生の詩集「歌占」を引きながら出ている。訴えるべきこと大有り(本当は困ったこと)で、ますます先生はお元気だ。
 今週はその〈歌占〉(18日国立能楽堂、私は国立定例ではシテは始めて)。

 「ある時にわかに頓死す。また三日と申すに蘇る。それよりかように白髪となりて候。」
 「この一曲を狂言すれば、神気が添うて現なくなり候えど、・・・」

 前半の和歌からの占いと後半の「地獄のクセ舞」。多田先生も見えるので緊張するけれど、〈野守〉の時も観客の目は恐ろしかったではないか。ああ、なかなか舞台に立つのは恐ろしくて、面白いことではあるぞ。

 さて風呂に行こう。今日は冬のように寒い。もううちではしばらく前に灯油が切れてしまったので、重ね着。ハックショーンの大きな声が下から聞こえる。

〔'08/04/12〕真夜中の御供付きご帰還 【154】

 0:00を過ぎて銕仙会定期公演からの帰り(打上げはいつもの「あき寿司」さんで。いつもはウーロン茶飲んでる人をなんだお酒飲めばいいのにと思ったりしていたのに、今日は私がウーロン茶。今日は激論なく穏やかに)、相武台前の駅着、階段を下りるところで蓮太郎に遭遇。幸い紋付や胴着の入った荷物を持ってもらう。駅から自転車、荷物をくくりつけて押してもらう。ちょっとこの肩で乗っていくのが心配だったので幸い。

 今日は石っ子蓮さんは休みを取って(就職丸一年、お疲れ様)、銕仙会の観客の一人(ああ、皆さんよく見ていただいた。あの長い〈熊野〉のあとでも。何百の皆さんの目が大きくじっとこちらを見ている興奮)。 しかも友達や後輩、その友達など5人も連れてきてくれた。サンキュウ。毎日遅くまで仕事してくるが、今日は良く寝て休養十分だったのか、上演中はまったく寝なかったらしい。「(友達は)また見たいって言ってたよ。意外に声出てたね。本当はもっと出るでしょ。」 ハイ。しかし、あの口のあいていないベシミの面で、あの精一杯打っている四人の囃子方に対抗して大きな声出すのは本当に大変。
 ソフト娘の沙羅も友達二人連れてきてくれた。「面白かったって言ってたよ」。 最近、下落合から姉の住んでいた要町に引っ越した。飯、ちゃんと食ってるか? 野球部の斉藤君とか、佐賀北の満塁ホームラン打った子とかと同じ授業があるらしい。

 うちについて、やっぱり「腹減った!」ので到来の筍とうちの蕗の煮物で、ご飯を一杯。 濡れ物を出したり、胴着を干したり、新聞を読んだり、今日の話をしたりして、風呂にはいったら1:50。

 ああよかったよ、どうにか〈野守〉がやれて。鏡も上げることが出来た(コスモス鍼灸院のおかげ)。演技や演出についての検証は今日の打上げでは出来なかった。またおいおい。観客の皆さんの声も聞きたいところ。

 《実は・・・》この〈野守 黒頭〉という曲は、地照舎(前回は大和春日野―〈采女〉)で次回に採り上げたいとしながら、なかなか公演をもてなかったもの。次は〈春日龍神〉を。

〔'08/04/07〕雨降って… 復活の野守の鏡 【153】

 庭に花がずいぶん咲いている。アケビの高貴なワインレッド。ジュウニヒトエの蛍光の青い裳裾。ウラシマの釣り糸も長くたれてきた。サカキはもう小さな無数のランタンが黒玉に変わっていこうとしている。山椒の木の芽、紅葉のおてて。

 《そういえば》 ツバメが飛んでいる。明野へ行くバスから見たのは、筑波山をバックに二羽力強く飛んでいた。昨日、座間の宗仲寺(来月何かやらなければならない。明日はうちのかあちゃんが花祭りの集まりで何かやることになっているその打ち合わせ)へ行って往復回り道しながらの(花の雪の中。しかしなかなか足が重くて進まないんだ)散歩でも発見!

 《実は・・・》幸い左肩(まだ痛いしうまく動かないのだけれど)に明野の〈賀茂〉の直接の後遺症はなかったようだ。後シテの装束をつけて鏡の前に座って少し時間があったので、左肩を動かしていたらポキッと音がした。それが良かったか。

 さて今度は〈野守〉。このサイトに舞囃子の写真を載せてくれたあの大きな鏡を「えいっ」と差し出さなければならない。

 今回の〈野守〉は「黒頭」という小書(特殊演出)付き。後シテの頭が普通赤い毛の頭なのを黒い頭にする。赤いとやはり明るい、そう、童話風と言っても良いか。黒いとどこか獰猛な、鬼としてのすさましさと言えるか。白もあるがこれはやはり年功を経た神聖さのようなものがでるか。
 先月の銕仙会の〈国栖〉は白だった。その前の月の〈車僧〉は赤だった。毎月変えてるんだね。
 演出としてはもちろん毛の色が変わるだけではない。普通頭の上に「唐冠」を着けているが、これも省略してよいとなっていて、そのほうが只の、というか「地の中に押し込められた鬼」という感じがするかとも思うので、唐冠は無しで。扇も持たなくてもとなっていて、持っていると品が良いし、間も持つが、今回持たない。冠・扇なしは階級の外のものということにもなるか。
 塚の作り物も省略してよいことにはなっているが、これはあったほうが良いので有りで。
 鬼になってのこの後シテは激しい動きだが、この型(動き)も少し変わる。それは見てのお楽しみ。
 前シテの尉(じょう=おじいさん)も少し型(演出)を変える。「野守の鏡」と言う名の池が出てくるが、それに何かシテが執着するような型になる。「安倍仲麻呂」が日本を懐かしんで詠ったという所は省略してもよいということになっていて今回省略するが、これは、「春日野全体」をイメージしていくのではなく、鏡を持つ「野守」のおじいさん=「野守」の鬼が「秘めているもの」に集中するということかもしれない。
 さて、一体この「野守」は誰なのか?この鏡は一体何なのか?
 当日パンフレットに奈良にお住まいの和田萃(あつむ)先生(京都教育大学名誉教授古代史専攻)が何か書いてくださるようなので期待したい。

 雨が降ってきたらしい。さて稽古にいってこようか。
 それから国立のコスモスさんに肩と全身の鍼治療に行ってこよう。
 まあ鍼に行けるまで元気になったということだわい。

 出かけようと下に下りたら、「おからやる?」。フライパンでおからの乾煎りをやる。これがサクサクとして気持ち良い。いつも私の係り。今日の仕上げはこの前摘んだうちの蕗入り。早速に昼ごはんに食べて出かける。

 この前からずっと日記途切れている間、こういうのを自分で「復活の○○」と題名だけずいぶん名づけていた。例えば「復活の土筆摘み」、「復活のゴマすり」、「復活の風呂掃除」、「復活の梅の剪定」・・・。だけどなかなか本格的に復活しなくて文章が実際にものにならなかった。今日は「復活のおから煎り」!ああようやく文章になった。ようやく復活は本格化しました。さあ、鏡をしっかり持とうね。

〔'08/04/05〕第15回 明野薪能 【152】

 9:04演者一行を乗せたバスはつくばから関東平野の闇を走っている。
 第十五回明野の薪能、無事終了。(ポスターは第一回の手書きのもの。有難い事にそれ以来毎年舞わせて頂いている。)今日は風もなく、花は満開、ベストコンディション! しかしいつも寒いので能はホールでと決っていたんだよ。

 日記もなかなか書けなかったけれど、体調・体力の回復、正直言ってようやく今日の〈賀茂〉に「間に合った〜!」という感じ。内緒だけど、左肩が痛くて挙がらないので二つ袖を掛けるのを省略させて頂いたのと、中入前の言葉少しゴチャついてしまったのと減点はあるけれど、思い切っては出来たので先ずはその報告を。次は来週の〈野守〉、頑張ろう。あ、その前に稽古能で〈千手〉のツレもあるな。

 バスの中は静かだ。このところ毎年富士高校の同期が何人か見に来てくれている(ありがとう。来年は残って一緒に一杯やりましょう。)が、彼らに頂戴した茨城の将門煎餅をみんなに配る。美味いよ。谷本君がおじいさんの豆本に書いてある皇帝の型付を持って来てくれたので拝見。
 今日の後見をしてくれた加藤君が装束の具合を聞いてくれたので、気が付いた事を。今度彼の〈安宅〉の地頭を承わっている。これも体力。

 高速に入っている。
 八田君が「私も〈歌占〉やるんですよ。」幾つかのお互いの疑問点の情報交換。

 さあ、どの辺りかな。明日また何か書ければ。やれたという第一報だけのつもりだったけれど…。今夜はゆっくり休もう。間もなく青山鉄仙会到着です。皆さんお疲れ様でした。

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