響の会〔清水寛二・西村高夫〕
HOME
お知らせ 公演のご案内 チケット予約 響の会の集い 響の会通信 CLUB HIBIKI 響の会について 同人紹介 お問い合わせ
  |CLUB HIBIKI トップ曲目解説集演者の横顔寄稿フォト・アルバムしみかん日記西村"写々丸"日記壁紙ダウンロード
  |青山グルメぐり青山グルメマップ水道橋グルメマップ相互リンク能と狂言のリンク響の会メール通信
銕仙会
曲目解説集
能と狂言のリンク
公演アーカイブ
公演会場のご案内
青山グルメマップ
水道橋グルメマップ
清水寛二 出演情報
西村高夫 出演情報
サイトマップ
響の会メール通信
演者の横顔
青山グルメぐり
しみかん日記
西村"写々丸"日記
Powered by Google
WEB全体  響の会サイト内
しみかん日記 清水寛二
能楽師 清水寛二 お便りの宛先 出演情報
←前月分へ最新のしみかん日記へ「しみかん日記」アーカイブへ次月分へ→
●2008年05月
〔'08/05/23〕麦の秋 竹の秋 アラャ、チャックがあき… 【159】

 朝8:29京都発ひかり362号にて小田原まで。座席について、やっぱりもうネクタイはハズしていいかな、京都への敬意、そして、あぁK師への弔意だったと思いながら外したら、アリャ、チャックがオープンだ!ホテルでの朝食から、地下鉄(その線がその事故とのこと)、新幹線ホームでのぶらぶらまで、キャァ、そうだったのか。失礼しました。

 睡眠不足はいけません。昨日は京都造形芸術大学春秋座劇場にての〈薔薇の名〉。そうだ昨日は同じ時間に小田原からひかりに乗っていた(同じく睡眠不足にて)。
 水を張った田んぼ、もう苗のきれいに植わった田んぼ、そして麦の秋、竹の秋。
 〈薔薇の名〉はポール・クローデルの作品に想を得た渡邊守章先生の作品。なかなかに各役大変(私は谷本君と後見)。今回は花道を使う。リハーサルにてアワや!の時有り、後見も息が抜けない。花道の先の鳥屋と舞台袖、後見座、奈落を行ったり来たり。本番は事故なく、充実した舞台。
京都在住の藤田夫妻が見に来てくれる。終演後に会う(ロビーと搬入口とをお互い行ったり来たり)。

 打ち上げは宿近くの「まんざら亭NISHIKI」にて。そしていま一軒。実はアルコール自主解禁している。但しペースはゆっくり。渡邊先生とも観世寿夫師のことやらお話する。

 一度家に帰って、昼ご飯食べて、ちょっと寝て、大宮へ行く。小田急ロマンスカー、アザミが線路際に。そう言えば、月曜日山形往復、例年のように、山の藤や桐の花が美しい。去年は荻原さんの亡くなったすぐあとだったし、今年は関弘子さんの亡くなったすぐあと。もうこちらでは散ってしまったその藤紫がいかにも北国の冷気と春の萌えたちを感じさせて、何だかキュツとなる。
〈隅田川〉春の草のみ生い茂りたる…〈柏崎〉桐の花咲く井上の山を東に見なして…

 大宮薪能(留めの〈三輪〉シテ山本順之。私は長山君と後見)の帰り、小田急線新宿駅。人身事故で遅れている。さて、こちらはどういう次第だったのだろう。ロマンスカーは満員、座れる次の急行を待って乗る。

 さて、明日の清門会の用意は大丈夫かな?みんな、体調・気力はどうだろうか? どうも雨らしいね。私はほとんどの曲に出る。例によって謡をブツブツやりながら、眠って帰ろうか。

〔'08/05/18〕ウグイスの法華経 南無阿弥陀仏 【158】
 朝、パンとベーコンエッグを食べて、少し生垣のチョキチョキ。谷戸山からウグイスの声がしきりに聞こえる。「ホウ、ホケキョ、法華経」

 午後3時から座間の宗仲寺の耕心塾。ここは念仏「南無阿弥陀仏」。座間のあちこちに立て看が立って、「清水寛二先生・清水たよ子先生」はくすぐったくていけない。
 「ことばの力」今日はかみさんの担当。童謡や童話を一緒に歌ったり朗読したり。かつて武智歌舞伎塾で習った歌舞伎の「勧進帳」や「助六」も。助手の私に時々「能では?」と振って来る。なかなかよい機会を耕心塾に貰った。ありがとうございました。

 かみさんは「元劇団転形劇場俳優」という肩書き。例の「小町風伝」でのセリフ「あーたー、運動会始まってますよ!」も途中でやる。沈黙劇で有名になった芝居だけれど、実はセリフもあってこのかみさんの声が実にでかかったのだ。
 私が銕仙会の内弟子の間にこの公演が青山の銕仙会舞台であって、一週間以上毎日300人ぐらい入った。その頃は暇だから毎日その稽古を見たり、本番ももちろん毎日見たし、お客様の整理や下足も手伝った。

 ちょうど観世寿夫先生が亡くなったすぐ後で、なんだかまだ呆然としていた頃。この芝居のおかげで立ち直ったところもあるかもしれない。そして転形劇場の公演には毎回行くようになり、独立したらどういうわけか、この大きな声の、この劇団で一番からだの柔らかかった人と結婚することになった。

 寿夫先生の奥様、関弘子さんは、私たちが結婚すると聞いて、その武智塾でかみさんを指導した小山源喜さんにどんな子かと聞いてくれたらしい。小山さんは「貰っておいて損はしない。」と答えてくれたらしい。小山さんも亡くなった。
 小山さんの法事のあとにかみさんと隅田川の梅若塚へ行ったなあ。

 先週、この耕心塾で私は、〈隅田川〉一曲を段落に分けて、少しずつ一緒に読んで、解説をし、そこを私が謡ってみるというやり方でやってみた。本当によく出来た曲だ。世の無常「南無阿弥陀仏」。

 そして、宗仲寺から帰ってしばらくすると電話がかかってきて「弘子さんがあぶない」と言う。病院へ駆けつけると、ちょうどもう心臓が動いていないと死亡宣告するところだった。寝台車に同乗して青山へ。「なむあみだぶつ」。

 その前の日は私の祖父の50回忌法要で大阪の香里園へ日帰り。久し振りに親戚が集まった。ここは「南無妙法蓮華経」。

 弘子さんの密葬は火曜日。導師の「心は同じく蓮の台に」が耳に残った。
あんまり食べていなかったんだな、骨は少なかったような気がする。しかし見事に火は体を骨にするのだな。

 死と対面する日々だったな。

 清門会の申し合わせは、金曜日どうやら無事すんだ。あとは本番もう一頑張りを。私もこれはなかなか必死です。今回は会員出演者の紹介冊子や曲目解説の冊子も、若い人たちが作ってくれて当日配布の予定。

 明日は青山能の〈千手〉の申し合せ。私はツレの平重衡の役。鎌倉に捉えられて命も今日までと思う日々。さて、能役者としての力量が問われる役。さあ・・・。
 ともかく今週を生きよう。

〔'08/05/06〕連休終わりのドカンとホホ緩み 【157】
 *今日 最高の五月晴れの大安
 長女空手娘の入院と私の発熱体調不良で延引されていたジュンちゃんのご両親との対面がようやく叶う。和光市の二人の新居(空手の胴着を洗うため最新の素晴らしい洗濯機が導入されている)にて。二月の予定がずいぶんお待たせしました。また今日もお待たせしました。ご両親は勝浦から車にて早々と9時半ごろ到着。うちは11時半ごろか。挨拶のあとは近くのお寿司屋さんにて昼食会。なごやか。どうぞよろしくお願いいたします。

 一緒に来た次女マンドラ娘は帰り、池袋で別れて大阪へ帰る。
 家に帰ったら、かみさんが「いつものかばんと違うので鍵がない!」
私たちが出かけてから長男鉱物青年が鍵かけて出たんだ。幸い青年は町田近辺にいたので帰ってきてもらう。近くの「翠園」にて五目ヤキソバと海老つゆそばを食べて待つ。すいませんな、連休最終日のせっかくのところ。
 鉱物青年、石っ子蓮さんは3日から群馬へ(向こうの友人と)、リュック(ハンマーなんかが入ってるから実に重い)を担いで鉱物採集に出かけて、昨日帰ってきた。獲物は「柘榴石」!

 今、これを書いていたら、京都の能楽師の仲間たちからTEL。にぎやかに飲んでいる様子。「この近くにいるという情報」とのこと。ああ今日は〈薔薇の名〉の地謡のお稽古が京都の大江能楽堂であったのだが、私はその予定が入っていたので欠席したのです。すんませんな、せっかく声かけてくれたのに、また誘って下さい。


*昨日 ああ、ドカンと「やってしまった!」

 研能会の加藤君の〈安宅〉。地頭を承って…。肝心の謡どころ、クリ・サシ・クセ、そのサシの地の出始め「今に知られて身の上に」をなんと「今こそ思い白雪の・・・」と謡いだしてしまったのだ。これは〈隅田川〉のシテの一節。一瞬、二瞬、三瞬の間有り。何とかモショモショ言い始めて次につなぐ。うううう、ワン!クセは何とか持ち直して精一杯謡ったつもりだが、終わって切戸に退いて皆に「失礼いたしました!」
 反省、謹慎、蟄居閉門の身なれば、帰って、冷蔵庫のビールの冬眠解除を許す。
 ショウブ湯に入って出かけたソフト娘(下落合から空手娘が住んでいた要町のアパートに越したが、3日から帰ってきていた)はヒットを優勝候補の日体大(ピッチャーは実は高校の同期の仲間)から打ったらしい。なんと4連勝。よし!


*一昨日 殿トカとの遭遇
 家にて一日休養日。かみさんはこのところ一番下のソフト娘の応援に。どうもかみさんが早稲田の応援歌「紺碧の空」を応援席で大きな声を出して歌っているらしい。
 昼飯はマンドラ娘とヤキソバ。
 紅葉の葉を少しチョキチョキ。生垣の下から覗いているドクダミやミントも抜いて風通しを良くする。
 紅葉のてっぺんにいたチビトカの撮ろうと思うがすぐ隠れる。水道のところの写真にてご勘弁を。トノも何日か前にお目見えした。また今年もよろしく。


*憲法記念日 またガミガミ。
 夕方から青山にて、今度の清門会での能〈蝉丸〉と〈誓願寺〉のお稽古。後期高齢者という言い方が最近あるそうな。なかなかこの二人はお元気ですぞ。私がどなったり厳しく言っても、めげずに頑張る。今日は装束もつけたし、2時間の予定が4時間近く。まあもう少し、きちんと仕上げを。終わって食事を頂く。ご馳走様でした。こうした稽古のおかげで一曲一曲の、そして能全般の演技・演出についてだんだん定まった考え方が出来てくる。ご馳走様です。
 青ロマンには間に合わず。急行立って帰る。


*2日 荻原達子さんの一周忌
 信州岡谷での法事は先月末にあったが、私は残念ながら欠席させていただいた。去年、その日は何が起こったのか分からぬまま家を飛び出して、八王子の病院から車で穂高の山荘に向かった荻原さんの遺体を追って、松本行きの特急の込んだ車内に、銕仙会の藤岡さんと初対面の荻原さんのお姉さん妹さんと4人で立っていた。そして「帰來荘」での4人での通夜。薪をくべながら、じっと荻原さんを見ていた。
 なんだかまだ、荻原さんは只どこかに旅をなさっているような気がしてならない。僕も昨日の朝の夢の中では中央線に乗って…、あれは甲府辺りだったろうか。

 午後から一日青山稽古日。青ロマンにて帰る。またギリギリ、地下鉄の階段走る。

 帰ったら大阪のマンドラ娘がいる!(ギター・マンドリンクラブで最近はマンドリンの少し大型のマンドラという楽器をやっている。) 
 《実は・・・》昨日から山形へ行くと聞いていたので昨夜「旅はどうだい?」とメールを送ったら、体調不良により大阪駅で病院へ行き、旅行をキャンセルして色々検査をしたとのことで、今朝の始発でかみさんが様子を見に行った。夕方「おうちについた。」とのメールを貰って、それは大阪のアパートかと思っていたら、なんだ「うち」だったんだ。幸い風邪だったようで、しかし貧血を改善するように言われたらしい。食べるものを食べていたんだろうか。これも空手娘と一緒で、頑張るタイプだからね。ポパイ丼でいこう。


* メイデイ デモによる渋滞に注意
 午後〈薔薇の名〉の稽古。国立の二階にて。本番は京都造形の春秋座、花道を使うとのことで舞台を90度回してワキ正を正面と考えてやってみる。実際は倍くらい横幅あるらしいが。後見は何も具体的な仕事がないようで、なかなかこれも大変。さあ。

 そこから観世能楽堂での〈安宅〉の申し合わせにタクシーで向かうが、交通規制の明治通りを超えるに時間かかり、3時始めに3時到着。遺憾なり。もっと早く出るべきであった。地謡、遺憾な点有り。改善を。
 あと早稲田の学生の稽古。家を出るときは家のカレンダーに書いてなかったので、申し合わせで終わりのつもりだったが、手帳に書いてあったので良かった。
 一名新入生と対面。長崎県出身の川口君。よろしく。今日は3年生の謡〈桜川〉と2年生の謡〈吉野天人〉中心。約3時間。清門会の初っ端は3年生の仕舞〈淡路〉から。日本の国土を作る話。地謡二人だけど、よろしく力強く。

 家のカレンダー、私の予定を書き込んでいるのは檜書店のもの。今月は青い〈杜若〉。
 《実は・・・》これは私の去年の銕仙会での舞台写真。この青い長絹は先代銕之丞先生がよく使われたもの。よく見ると肩に力が入っているようであるが、それは長絹を引っ張っているせいのようでもある? しかし、長絹の中の左手が硬いね。ウ〜ン、まだだねえ。
 もう一つ掛けてあるのは沖縄の佐藤太圭子先生の舞台写真のカレンダー。今月は「花風(はなふう)」。かみさん曰く「余分な力が入ってないね。」 素敵です。


* 先月晦日 2足じゃなくて3足か
 朝、小田幸子さんと青山で〈皇帝〉の研究会。詞章を読む。小田さんの色々な資料からの抜書き等のカードを拝見。演出についてのいくつかのポイントを確認。今度の響の会の集いに出席していただく。 

 午後、清門会のお能の稽古。まだもう少し。私の言ったように。
 夜、銕仙会の連続講座この春の第一回(このシリーズは〈朝長〉を中心に、囃子の事を)。私は〈通盛〉の仕舞。最初立って、「討ち死にせんと待つところに」のところで観世流の型付けにあるように二足、前に詰めたが、あとで山本順之師より三足詰めるとよいとの指摘有り。ああ、そうだった。(開演前に合わせた時にはその指摘はなかったのだよ)。この仕舞は舞うのは初めてで、人に教えたこともない。研究不足であった。失礼しました。
 終わってのアンケートに、「囃子の事」と書いてあるのに、曲の解説や仕舞の時間ばかりで囃子の事に触れるのが少ないのは遺憾との意見いくつも有り。これはやはり担当者がきちんとお客様に対応しなければならないこと。

 楽屋で一足500円台の足袋が有るという話題。私はいつも伊勢屋の足袋をはいている。この前10足送ってもらった。一足は3900円。ウ〜ン、伊勢屋さん頑張って。


* みどりの日 久し振りの隅田川
 泉泰孝氏と雅一郎氏の会が蔵前の神谷舞台にて有り。新宿西口よりこちら回りは初めての都営大江戸線で行く。厩橋のたもと。マンション10階にあるこの舞台は神谷バーとは同じオーナーとか。地謡を歌いながら隅田川を行きかう船が見える。皆さんお元気。終わって一階にある料理屋さんにて打上げ。残念ながらまだ私はアルコール解禁せず、皆さんお酌に来てくださるのに申し訳ない。
 次の機会にまたよろしく。


* 28日 今年初めての国士舘
 今年初めての授業。4時限目と5時限目。今年は4名づつ(欠席有り)。この人数なら名前も覚えられるし、順調に行きそう。よろしく。初めて国士舘に来た年はベトナムからの女子留学生一人の授業が何回もあった(今年は中国からの留学生一人あり、よく出来そう)。なかなか発音も難しそうだったが、彼女はよく頑張った。私もその年から自分の声を変えようとして、声を壊してなかなか出ない声で頑張っていたね。今年も〈羽衣〉。
 《実は・・・》昨日ソフト娘の早稲田は春季リーグ戦第一戦、国士舘に勝たせて貰っています。


* 頬緩み しっかり褌締めて
 年の初めにはこの連休は加藤氏の会だけの予定だったのだけれど、結果は結構忙しい連休(お休みではないね!)であった。しかし昨日から、例のドカン!のせいか、必死に謡ったせいか、腹が減るのは健康が戻ってきたせいなのか。今日は昼におすし屋さんで天麩羅まで食べて、帰りの池袋駅で3時半頃カレーを食べ、そして夜の中華だ。これは元気になりそうだ。4月の一山もこの連休まで入れて一区切りか。ありがたや。またこの5月中盤からの大きな山、ニコニコと越えようね。《実は・・・》なんだか昨日の夜から頬が緩んでる気がする。

 かみさんが近くのお茶の先生についてお茶を習い始めると言っているが、なかなか色々有って先送りになっている。昨日先生宅から白雲木の立派な枝を貰ってきた。玄関に活けて、愉快な仲間たちが木陰を楽しんでいる。

 さて明日もまた清門会の能のお稽古と銀行さんのお稽古。厳しいことは楽しいことだ、まったく。
←前のページに戻る このページのトップへ↑
サイトマップ著作権について免責事項プライバシーポリシー