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〔'11/06/07〕南京のモーニングコール |
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南京から上海行き新幹線に乗っている。「和諧号」08:30発G7005次02車80号。全く日本の「のぞみ」型。ああ、在来線に乗ってみたかったな。
しかし、全く危なかった。朝、電話が鳴るので、あれなんだろうと思ったら、「集合ですよ!」 わあ、昨日、いや今朝バタンとベッドに倒れたまま。急いで乾してあった着物類などを詰め込んで、ロビーへ。かろうじてセーフか。
駅で切符をもらい、今度は「あれ、パスポートは?」 待合室で鞄をひっくり返し、「あった!」 そして無事乗っている。蘇州まで。景色を眺めてみれば、山がない。ずっと平らだけど、結構植林しているね、おやすみなさい。
また飛行機にて。
上海からNH960便(現地時間17:00発。時差1時間)成田行きに乗っている。22A席。もう四国から南紀の上空。ずっと下は雲に覆われているが、ずいぶん暗くなってきた。
蘇州で蘇州昆劇博物館を見学し、昼食を頂き(しかし毎食食べきれないほどの中華料理においしくて飽きなかったね)、上海空港まではマイクロバスにて高速道路。南京から結局上海までほとんどずっと坂なし。大陸!
今回は、共に10年前にユネスコの無形遺産に登録された能と昆劇の交流を始めるにあたっての第一歩。黒テントの佐藤信さん(「座・高円寺」芸術監督)と香港演劇界のダニー・ユンさんの発案。
『国際昆能研究論檀』INTERNATIONAL KUN AND NOH RESERCH FORUM 主催及び共催は「進念・二十面體(ズニ・イコサヘドロン)」、「座・高円寺」、「江蘇省演芸集団昆劇院」、「香港城市大学」、「嶺南大学」、「早稲田大学演劇博物館」。
能の役者からは私と西村さん。偶然のように決まった話ではあったけれど、いい機会だった。佐藤信さんは演出家として観世栄夫に師事された方。今回それがめぐってその指導を仰ぐ幸い!
私達は、香港と南京で役者・研究者・関係者に能のワークショップ。
香港では、仕舞で『楊貴妃』(清水)・・・、あれ西村さんは何を? ああ、ボケた。二日目は参加者各自にそこから得たヒントで動いてもらった。
南京では、初日は『羽衣』の短縮版袴能。西村さんがシテで私がワキと地謡・アシライ。それから仕舞『藤戸』(清水)・『殺生石』(西村)・『野守』(清水)。
二日目は『楊貴妃』のクセをお見せした後、昆劇院の若い人たちに「構え」と「運び」・「サシコミ・ヒラキ」。延々舞台をグルグルとあるいていただいた。
そして、香港では、佐藤信さん・ダニーさん構成の劇《トリビュート》にも出演。
舞台中央奥に小さいテーブルと椅子が二つ。
私(シャツ・ズボン姿)が客席から出て行って椅子に座り、「赤。今日は赤。」で始まるセリフ。途中に「善知鳥」のカケリの後の部分が挿入され(舞手西村・地謡清水)、最後のセリフは「見渡す限りの黒に。闇に。」
ダニーさんの方の出演は南京昆劇院院長の柯軍(ケ・ジュン)さん。素晴らしい役者。
それに両都市において,能と昆劇の研究者や制作関係者、そして役者も参加しての、今後交流を深めていくための討論。日本側からは、早稲田大学演劇博物館館長の竹本幹夫さん、東京ワンダーサイト館長今村有策さん。東京大学の内野儀さんなども参加。
東京でも「座・高円寺」にてその続きの会議・ワークショップ・パフォーマンスも行われる。6月17・18・19日。さて、皆さま再会をお待ち申し上げます。
もう、東京の灯が。
そして、この飛行機降りたら『葵上』モードにしましょう。さっき、上海空港のANAの出発ゲートの近くに、人のいないところあったので稽古させていただいたが、明後日申合せだからね。
しみかんの徒然に記は定期更新です。
更新日 − 第二・第四日曜日
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