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〔'10/04/22〕多田富雄先生ゆっくりお寝みください |
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今日はまた冷たい雨がシトシト降っている。また寒くなった。
庭の花、色々咲きだして、濡れている。
つつじ・チューリップ・山吹・ウラシマ・ジュウニヒトエ・すみれ・フリージア・あけび・タンポポ・ミヤコワスレ・鳴子蘭・梅鉢草・クジャクキキョウ・すずらん・イワヤツデ・・・
昨日は晴れて暖かくなってよかった。夜は修善寺あさばでの能〈采女〉、寒くなくてよかった。
朝、国立で今夜の〈求塚〉の申合せがすんで、留守電を聞いたらTさんから「えーと、多田先生が、」・・・そこで切れて。
あわてて順天堂病院に。玄関横のスターバックスに奥様はじめINSLAの面々。もう解剖に付せられるところだとのこと。
ろっ骨を折られてからは6カ月。
明野薪能〈忠度〉(幸い晴れて暖かくなり、久しぶりに満開の桜の前の薪能だった)の翌11日のINSLA(自然科学とリベラルアーツを統合する会)主催の第三回講演会「日本の農と食を考える―農・能・脳から見た―」(東京大学安田講堂にて)には、いらっしゃれるかどうかとみんな心配していたけれども、(御自宅から近いし、晴れて暖かく)いらっしゃって冒頭のあいさつを(発声機で)述べられた。そのあと野村万作さんの〈三番叟〉をご覧になって、はやお疲れの様子、お帰りになったが、また夜の打ち上げにはお見えになってスタッフや講演関係者にお礼を述べられた。
あらためて金曜日16日にご自宅に伺い、この夏8月8日に長崎で上演予定の〈長崎の聖母〉の公演趣意書をお見せした。なぜかベットに起き上がるのだと強く意を表されて、無理やり座られたが、もうずいぶん小さくなられてその姿勢を保つことはできなかった。発声機のボタンを押すこともかなわず、奥様の掌に字を書かれるのだが、それもなかなか定かではなくやがてウトウトされて…。
金沢で脳梗塞で倒れられて約10年。がんも発見されて、しかし、その間ずいぶんたくさんお仕事をなさいました。能もたくさんお書きになって、どういう御縁だったのでしょう、そのほとんどに関わらせていただきました。(そのことは何かまとめておかないといけないですね。)
また上演を続けてまいります。
先生、本当にありがとうございました。
夜の眠りもなかなか苦しい日々だったと思います。奥様もお医者様とはいえ、大変だったことでしょう。
雨が強くなってきました。
今日はご自宅ですね。
どうぞ身体を伸ばしてゆっくりとお寝みください。
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