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〔'11/03/13〕走りながら、「あ、パンツも靴下も忘れた。」 |
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沖縄に向かうJAL905便。白い雲の下は、紀州半島か。
今日は初めての飛行コース。羽田、横浜、湘南からずっと海岸沿いに進む。ちょうど右側の窓際で、座間市の青い屋根のハーモニーホールもよく見えた。我が家もそのそばにド〜ンと聳えていた!? 富士山もまるで撮影旅行。
ああ、あの津波が来たら、あの辺まで飲み込まれるのか。
本当は、昨日のこの便に乗っているはずだった。
一昨日の大地震。被害の実態がだんだんわかってきて、ものすごいことになっているようだ。
一昨日、大和の税務署にて無事確定申告を無事済ませ、少し早いけれど(西村さんと少し早目に行って響の会の秋の公演の相談をしようとの約束あり)、水道橋宝生能楽堂での銕仙会3月定例公演に向かっていた私は、その時間、東急田園都市線に乗って、ちょうど二子玉川の駅に着いたところだった。
ドアがあいて、すぐ車両が変に揺れ始めた。「あれ、ブレーキ掛けながらモーター動かしてるのかな?」 「ドアが閉まらないね。なんだろ?」 ガタガタガタ! 「わお、地震か!」
橋上のホームは揺れる。ホームの表示板が飛んでいきそうだ。長い。
一旦おさまって、まただ!
詳しいことはわからないけれど、ともかく進もうと(タクシーは拾えず)渋谷行きの満員バスに乗ったが、らちあかず、途中で降りてしまい(これは失敗、乗っていれば着くことは着いたはず)結局歩く。電話がなかなか通じない。ものすごくたくさんの人が国道246を歩いている。
「『殺生石』は来た人で謡っておいておくれ!」
6時にようやく渋谷。すさまじい人。これはだめだ。
デパートでトイレ。上の方の階でも公衆電話や女子トイレは長蛇の列。
青山の銕仙会までたどり着き、今日は中止になっている由を聞く。「ああ。」
今日はほとんど満員のはずだったのに。久しぶりに西村さん地頭で一緒に地謡を謡えるはずだったのに・・・。
皆、無事か?
ニュースで映像を見る。「こんなことが…。」
さて、帰る足もなし。
装束などを持った水道橋部隊の帰りを一人で待つが、なかなか帰ってこない。
渋滞! 午前1時半を過ぎてお客様5名ほどを伴って帰ってくる。お客様方に一階稽古場に座布団にて寝ていただく。
さて自分の食糧を確保に。ああ、青山通りのぎっしり詰まった車の列はまったく動いていない。コンビニへ。もう色々ないんだね、スープパスタとみそ汁を。
被害の状況が分かるにつれ、すさまじいことがはっきりしてくる。しかも原発まで。
今回の沖縄行きは、7月「沖縄残月記」沖縄公演でツレ―壷屋の陶工清俊役をやってくれる谷本健吾君に、壷屋から首里、そして浦添を歩き、できれば読谷まで案内して、子方―清俊の子供清隆役の比嘉克之君とも一緒に稽古しようというのが目的だったが、結局、中止と決める。あとでわかったけれど、昨日のこの便は飛んでいなかったんだね。
しかし、明日は打ち合わせの約束もあり、やはり行くことにして、一人でこの便に乗っている。目覚ましを一回止めてしまって、「やばい、乗れないぞ!」。羽田の駅を走って、搭乗時間締め切りぎりぎり。羽田はすいていた。そして、この飛行機に50人乗っているか、こんなガラガラの沖縄行きの飛行機には乗ったことがない。帰宅できない人に飲み物を提供したとかで、機内の飲み物サービスはない。
読谷では、昨日今日の村の文化祭(克之君母子も出演予定だった)も地震の被害にかんがみ、中止となっているそうだ。
また人の生や死を感じる旅になりそうだ。
もう奄美近辺か。ずっと白く厚い雲海の上を飛んでいる。
しみかんの徒然に記は定期更新です。
更新日 − 第二・第四日曜日
是非チェックしてみてください!
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